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ROBBY VALENTINE (1993) / THE MAGIC INFINITY
VALENTINE3.jpg 1. The Magic Infinity 
 2. Miss You Eternally
 3. Only Your Love
 4. Angel Of My Heart
 5. No Turning Back
 6. The Reconciliation
 7. Don’t Make Me Wait Forever
 8. Wild Child
 9. I Need Your Love
 10. Help Me Spell My Name
 11. Mega-Man 12. Raise Your Hands


いろんな意味で結構アブない国・オランダが突然変異的に産みだしてしまった奇跡のアーティスト、ロビー・ヴァレンタインの2ndアルバム。本作が発表当時に巷でどのような評価を受けていたのかはよく分からないが、これぞ問答無用の傑作。その業績に敬意を表して、以下「ロビー様」で統一。

音楽的には、かのQUEENの繊細でメロディアスだった部分を勝手に拡大解釈して、それを究極まで美しく・恥ずかしく・そして切なくしてみたらこうなりましたってなドリーミーな雰囲気を醸し出す、少しでも触れたらハラハラと溶けてしまいそうな氷細工のような音像だ。その主役たるロビー様の歌は決して上手くも何ともないのだが、そのか細い声がもっとも聴き手に訴えかける手法を完全に知り尽くしているという点が素晴らしい。特にゴージャスに織り込まれたハーモニーの妙には本家も真っ青。クレジットが手元にないので断言は出来ないが、おそらくロビー様以外の誰かが弾いているGソロも控えめながら良い味を出している。でも楽曲の背骨を作っているのはあくまでもロビー様の奏でる鍵盤から溢れる美旋律だ。

さてこの作品、オープニングの“The Magic Infinity”から“Miss You Eternally”という流れからして、そのタイトルだけでご飯3杯はいけそうな感じだがそこはあえて我慢。第一のピークは3曲目、キラキラのKey&コーラスが爽快なハードポップの名曲“Only Your Love”でどうぞ。僕はこれを聴くたびにウルウルくる自分をちっとも恥ずかしいとは思わない。続く絶頂は壮麗さここに極まれりの“No Turning Back”。特に途中でのわけ分からんメタルパート挿入に大笑い。あっはっは。やりすぎやりすぎ。

そして、「ロビー様とは何者ぞや」という問いにこれ1曲で完璧に答えてくれる“Don’t Make Me Wait Forever”を聴いてください。ホント聴いてくださいこれは。この人、涙をポロポロこぼしながら歌っているのではなかろうかとさえ思わせる、消え入りそうに儚げなセンチメンタリズムの迸りに心が揺れない人はいないんじゃなかろうか。僕なんぞは初めてこの曲に触れたとき危うく幽体離脱しそうなほどの感銘を受けました。マジです。この手のバラードにおいては至極の領域。

放心状態もつかの間、それに続く“Wild Child”も先述した“Only Your Love”級のハードポップの秀作。まあとにかくエンディングまで一切手抜きなく聴き手に迫る、目くるめくナルシシズムの洪水。コーラス&ハーモニーの嵐、雨あられ。しかしそれでまったく不快感を覚えさせないのがロビー様マジックよ。何も音楽に限ったことではないけど、自分のやりたいことを脇目も振らず無心に追求しているさまというのは、実に美しいものだ。

「まるで少女漫画のような…」とはよく言ったもの。ロビー様は、聴き手が男性目線のみならず女性目線からでも感情移入できる、(ことばが適切かどうかは分からないけど)両性具有の快楽を擬似的に提供してくれる稀有の世界観をこのアルバムでほぼ完成させた。師匠格にあたるQUEEN(というか、天才フレディ・マーキュリー)ですら出来なかった大仕事をやってのけたのだ。この大げさな音楽性が完全にロビー様という(正直ちょっとキワモノっぽい)中性的な王子キャラクターに依って成立していることから、QUEENと違ってフォロワーを生みにくいことこそ難点なれども、所詮はマスターベーションと切って捨てるにはあまりに魅力的なこの音楽をたったひとりで作り出した功績はもっと高く評価されるべき。

僕は5thの「NO SUGAR ADDED」まで耳を通したが、彼の作品に関して言えばとりあえず1stの「ROBBY VALENTINE」から、名義変更後の3rd「VALENTINE」までを聴けば十分。4枚目からはコテコテの大仰さが減退して僕としてはちょいと物足りない。1stで既にこの美的世界の大枠は確立されていて驚くこと請け合い。3rdは1曲目の“God”を聴いて笑うべし。すんごいから。この初期3枚はどこに行ってもやっすく叩き売られているので、万が一未聴の方はすぐさま拾ってあげてください。頭の中にあった“メロディアス”ということばの概念があるいは大きくグニャグニャと変容するほどの衝撃を受けるかも、です。ハードロックでもヘヴィメタルでもないけど、んなこたどーでもいいのよ。

完全に余談ながら、オランダのもう一人の「V」、ヴァレンシアの1st「GAIA」もこの際ついでにプッシュしておきましょう。なんとも可愛らしくコミカルな超・独創的・極彩色ポップ・ワールドは秀逸の出来。特に、これまた消え入りそうに感傷的な名曲“My Heart Is In Your Hands”だけでも聴いてほしいな。彼のそのあとの作品はメロディをひねりすぎてあまり面白くないという印象だけどもね。

テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

【2008/08/05 17:46】 | HR/HM 旧譜レビュー | トラックバック(0) | コメント(4) | page top↑
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コメント
むーじゅさん、こんばんは。
和田さんのラジオで初めて"The Magic Breeze"を
聴いた時のインパクトは忘れられません。
当然大反響を呼び起こしました。
1stと2ndが同時発売だったこともあって、
自分にとってはどちらも甲乙付け難い名盤ですね。
"Only Your Love"を聴くと自分も胸がキュンとなりますよ(笑)
ボートラの"Valentine's Overture"がPartI・IIとも
笑っちゃうくらいの大仰さで大好きです。
唯一の来日公演で"Just For Fun"で
「いちにーさんし、おーおーおー♪」と唄ったのはいい思い出です。
5thから路線変更したのは「ちょっとくどい」と
何度も言われたかららしいです。
あのくどさが良かったのに残念ですね。
【2008/08/06 01:53】 URL | RABI #mxdmXl.w[ 編集] | page top↑
RABIさん、こんにちはー。コメントありがとうございます。

ここのところ、劇的に飾り立てるキラキラとした音楽への注目が再び高まっているような気がするので、ロビー様の得がたい魅力も再発見されてほしいという思いを込めて記事にしてみました。あの90年代前半に何の迷いもなくこういう音楽を作っていたその一点だけでも賞賛に足るのではないかと。

確かに、1stを初めて聴く人は劇メロbutポップな“The Magic Breeze”に「なんじゃこりゃあ~!!」状態で固まること間違いなしです(笑)。いや真面目な話、大天才ですよこの人は。1stには他にも名曲・佳曲がたっぷりで、HR然とした“Broken Dreams”、ときめき☆ハードポップの“One Day”、これまた珠玉のバラード“Over And Over Again”、弾むような“Love Takes Me Higher”、そして感動の“Angel”…ああ、挙げ始めたらきりがありません。楽曲の粒揃い度で言えば2ndより上かしら。何にせよやはり最高ですね!

ロビー様が親日意識の高いアーティストだろうというのはボーナス曲の圧倒的な質の高さからも想像できますが(ちなみに“Overture”はⅠのほうがより好きです。これがボーナスだなんて現在の音楽業界じゃあり得ない!)、その掛け合いは何ともまあ和やかで素敵ですねえ。ステージ上ではどんな感じの人だったんでしょう?ちゃんとニンゲンっぽかったですか(笑)?そのご経験がうらやましいです。

僕も、彼の音楽のキモはやりすぎスレスレを完全に通り越したその大仰さ・過剰さにあると思っています。周りの声を聞くことも大切かも知れませんが(それもファン思いの気質の表れなのでしょう)、微妙な路線変更はやはり少し残念ですね。文字通りの「アーティスト」として、思うがまま自由に突き進んでもらいたかったです。

【2008/08/06 10:02】 URL | むーじゅ #-[ 編集] | page top↑
むーじゅさん
こんばんは。僕もRobby様のファンです。
むーじゅさんのレビューを読みながら、何度も「その通り!」とうなずいてしまいました。
このアルバムはRobby様の中でも一番好きな作品だし、名バラード⑦は何度リピートしたかわかりません。

6th「BELIEVING IS SEEING」を最後に聴かなくなりましたが、初期3枚はどれも名盤ですよね。

うちのブログでも近々Robby様の1stを紹介する予定です。
【2008/08/06 20:04】 URL | よしよ #-[ 編集] | page top↑
よしよさん、こんにちはー。

メロディアス&ドラマティックなものが大好きそうなよしよさんならあるいは…と思っていましたが、やはりそうでしたか!

これだけ極端な世界観の持ち主なので好き嫌いははっきりと分かれそうですが、やはり熱心なファンもつく音楽ですよね、これは。必殺の“Don't Make Me Wait Forever”は、片思い中の悩める人なんぞに聞かせたらおそらく軽く息絶えてしまいます、きっと(笑)。名曲!

1stのレビュー、楽しみに待っていますね!
【2008/08/07 17:25】 URL | むーじゅ #-[ 編集] | page top↑
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