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追悼、スティーヴ・リー (GOTTHARD)
Gotthard.jpg


僕が世界で最も素晴らしいハードロック・シンガーだと信じていたスティーヴ・リー(GOTTHARD)が突然この世から去っていきました。あまりにも、あまりにも唐突すぎる出来事に呼吸が止まりました。

以前にもチラと書いたのですが、関東の大学に通うまでずっと地方の山奥に育った僕のHR/HMライヴ初体験は、2003年に「HUMAN ZOO」ツアーで来日したGOTTHARDでした。ナマでもCDと同等かそれ以上の声を余裕で聞かせる卓越した歌唱力に加えて、長い手足をいっぱいに使いながら、カラダ全体で「スティーヴ・リー」という存在を高らかに叫ぶかのごとき彼のパフォーマンスは直前の想像を遥かに超えるカッコよさで、僕にとってのNo.1シンガーの栄冠はそれ以来ずっと彼の頭上に輝き続けることになったのです。

僕にとって2回目のGOTTHARD、結局これが彼を目にする最後の機会となってしまった2007年の「DOMINO EFFECT」ツアーも最高でした。残念ながら人間の記憶というものは極めて曖昧で、あれほど感動した時間でさえもはや断片的に思い出すことしか出来ないのですが、それでも、スティーヴが遠くの水平線を眺める海洋冒険家のように手を額に当てて観客をゆっくりと見渡す様子、なんちゃって武道スタイルの決めポーズ、曲の終わりにパチパチと小さな拍手を観客に送っていた妙に可愛らしい立ち姿などは今でもハッキリと覚えています。そんなスティーヴの笑顔が見たくて、感嘆の「Beautiful!」のひと言が聞きたくて、隣のお客の迷惑も顧みず大声で“One Life, One Soul”を歌ったことも良き思い出です。充実感と高揚感に浸りながら歩いたO-EASTから渋谷駅への道すがら、この次、さらにその次があることを120%信じて疑いませんでした。いまとなっては二度と叶わぬ願いです。

これほどまでに思い入れの強い歌い手なのに、僕が冷たく情の薄い人間だからなのでしょうか、そのニュースを知ってからこの記事を書いている現在に至ってもなお、涙の一滴さえ零れ落ちてきません。正直なところ、いまだに現実感に乏しいというか真実味に欠けるというか、何だか別のセカイの別の時間軸で起こった架空の出来事を事実として無理やり呑み込まされているような気分です。失ったものの本当の大きさに気づかされるのはおそらくもう少し先の話になるのでしょう。

だから、いまはただひたすら彼の遺してくれた稀代の名唱の数々にこの身を委ねようと思います。ファンならばその誰もがスティーヴへの哀悼の歌として思い浮かべたであろう“Heaven”はもちろんのこと、“Ride On”や“Let It Rain”といった今回の予期せぬ悲劇をうっすらと連想させるような曲には、これまで以上の特別な感慨を持って接することになりそうです。

GOTTHARDはスティーヴの存在を絶対的なアイデンティティにしていましたが、そこからありがちなワンマン体制に陥ることもなく、むしろ彼を含めた5ピースの堅固な「バンド力」にこそ最大の強みを有していました。残されたメンバーは失意と混乱のどん底に居るでしょう。特にスティーヴと二人三脚でここまで歩んできた相棒レオ・レオーニ、そして不幸な事故を目の当たりにしてしまったマーク・リン(と、同行していたスティーヴのガールフレンド)の心痛たるや如何ばかりか、察して余りあります。バンドの将来を云々するには、この傷を可能な限り小さくするためのとても長い時間が必要になるかもしれません。その果てに最愛の仲間を失った4人のメンバーがどのような結論を選ぼうとも、僕はそれを支持したいと思っています。



ありがとう、スティーヴ・リーさん。僕はこれからもあなたの歌と共に生きていくつもりです。今度はきっと天国でお会いしましょう。



(おまけ)

GOTTHARD / Top Of The World (live)


GOTTHARD / Let It Be (live)


両方ともDVD「MADE IN SWITZERLAND」(2006)より抜粋しました。「LIPSERVICE」発表後に地元スイスにおいて収録された本作では、GOTTHARDが巨大アリーナに溢れる大観衆のエネルギーを力に変えて、これ以上ないほどの上質なショウを展開している模様を心行くまで堪能できます。お馴染みのカヴァーも含めて、楽曲は大衆的ハードロックの見本と呼べる親しみやすいものばかりです。元々はドラマーだったスティーヴとヘナ・ハーベッガーの空間を隔てた熱きドラミング対決は、悔しいけれど日本では実現不可能だったでしょう。ファンの方もそうでない方も、未見であれば心の底からお奨め致します。

テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

【2010/10/11 14:10】 | 音楽語り | トラックバック(0) | コメント(6) | page top↑
<<9月初めのお買い物・その2 (BONFIRE etc...) | ホーム | R.I.P. Steve Lee (GOTTHARD, the world's greatest rock vocalist ever)>>
コメント
こんにちは。
僕は一度も生で彼の声を聴いてないんです。
一度でいいから生で聴きたいと思っていた矢先でした。後悔しています。
残されたメンバー達がどう結論を出すか、つらいつらい日々が始まっているのでしょうが、しっかり見届けて支えていきたいですね。
今、1stから聴きこんでいます。
しっかりレビューすることが追悼かなって思っています。色々な方にもっと知ってほしかったヴォーカリストなので。つたない文章ながら彼の素晴らしさを伝えていきたいです。
【2010/10/12 11:23】 URL | 敏紫 #-[ 編集] | page top↑
敏紫さん、こんにちは。

僕が生で見たスティーヴはやはり「ただ歌うだけ」の人ではなく、躍動感溢れるパフォーマンスも超一流でした。そんな彼を中心に据えたGOTTHARDの「バンド力」も実に素晴らしく、彼らの存在を全く知らない人々でさえ一度ライヴを体験すればそのほとんどが彼らの虜になってしまうのではないかと思わせるほどでした。

ここ日本でもその地力の高さがようやく正当に評価され始めて、昨年にはLOUD PARKへの出演を果たすなど、バンドとファン双方にとっての「幸せサイクル」に入りかけた矢先に…悔やんでも悔やみきれません。

そうですね、僕もスティーヴ・リーという最強のVoを擁したGOTTHARDの凄さをことあるごとに語っていきたいと思っています。彼への供養のために、残されたメンバーのために、そして彼らに魅了された自分自身のために。スティーヴの声は永遠です。
【2010/10/14 23:12】 URL | むーじゅ #-[ 編集] | page top↑
こんばんは。
僕も今回のニュースには大きなショックを受けました。最近になってようやく自分の中である程度気持ちの整理ができたところです。
僕は残念ながらSteveの生歌を体験できなかったのが心残りです。最高のシンガーとしてSteve Leeの名前を常々挙げてらっしゃったむーじゅさんには敵いませんが、僕もSteveの素晴らしさをことあるごとに語っていきたいと思います。
そして残されたメンバーがどのような結論を出そうとも、応援していきたいですね。
【2010/10/18 23:12】 URL | よしよ #-[ 編集] | page top↑
よしよさん、こんにちは。

ここしばらくは1日1枚のペースでGOTTHARDの作品群を聴き直しているのですが、そこで聞かれるスティーヴの声は相も変わらず圧倒的な力感と生命力に満ち溢れていて、この声が失われたことに対する現実感がちっとも湧いてきません。僕の心の奥底にある「認めたくない!」という気持ちが無意識の防衛機制として働いているのでしょうか。

いま拙ブログ内で「スティーヴ・リー」を検索してみたら、まあ物の見事なまでに恥ずかしいほどの賛辞で埋め尽くされていました。でもその暑苦しい思いに何ら嘘偽りはありません。少し大げさな言い方になりますが、スティーヴの声は「僕の世界を変えてくれた声」なんです。出会えてよかった、心からそう思います。

よしよさん入魂のロック&バラード・ベストの記事も拝見しました。あれほど細やかに手間ひまをかけて追悼記事を書かれた方は、世界中を見渡してもおそらくほとんどいないのではないかと思います。「どうだ、日本にはこんなにも思いの深いファンがいるんだぜ!」なんちゃって、自分が書いたわけでもないのに少し誇らしげな気分になってしまいました。同じGOTTHARDファンのひとりとして、その素晴らしさに感謝申し上げたいです。GOTTHARDのことをあまり知らない人たちへの実に良いアピールになりましたね。ちなみに僕も“Time”大好きっ子です。

残されたバンドは継続か、解散か、はたまた名義変更か…色々な可能性があるでしょうが、まったく焦る必要はありません。ゆっくりと時間をかけて、残された4人(と、ご親族を含めたバンド関係者)にとって最善の未来を選び取ってくれるよう願っています。
【2010/10/21 00:20】 URL | むーじゅ #-[ 編集] | page top↑
うっ、うそだーーーー!?
今まで知らなかった・・・ファン失格だ・・・
いや、そんなことはどうでもいい・・・
なんというか・・・
・・・言葉が・・・でない・・・

また落ち着いたらコメントさせてもらいます・・・orz
【2010/11/01 00:08】 URL | thunder #aIcUnOeo[ 編集] | page top↑
thunderさん、お久しぶりです。コメントありがとうございます。お元気でしたか?

thunderさんがことばを失うのも当然かと思います。僕が「HOMERUN」についてダラダラとしたレビューを書いた時にも温かいコメントを寄せてくれましたものね。

そうなんです、残念ながらGOTTHARDのスティーヴ・リーはもうこの世界には居ないんです。あれからもうすぐひと月が経ちますが、僕もいまだにピンときません。

お気持ちが少し落ち着いたらぜひまたお立ち寄りください。お待ちしています。
【2010/11/03 01:10】 URL | むーじゅ #-[ 編集] | page top↑
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