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GRAND ILLUSION (2010) / BRAND NEW WORLD
grandillusion.jpg 1. Never Find Her Alone
 2. All Out Of Love
 3. 157th Breakdown
 4. Emily 5. I'm Alive 6. Burning Bed
 7. Brand New World
 8. Evil And Pain 9. Warning Signs
 10. Playing With Fire
 11. Sacrifice
 12. Forever With You
 13. Search For Light (Feat. H.E. Demon Kakka)

スウェーデンの伝説的なメロディアスハード・バンド、GRAND ILLUSIONがついに帰ってきた!6年ぶりの4thアルバム、その出来やいかに。

しばらく仲違いをしていたバンドの二枚看板、ピーター・スンデル(Vo)とアンダース・リドホルム(G, B, Key)がようやく元サヤに収まった。従業員100人を雇う会社経営者としての顔を持つ(!)ピーターの超々鮮烈なハイトーンに衰えの影は見られず、この稀有なる声こそが天才アンダースの構築する世界観をもっとも煌びやかに表現しうることを改めて確認。前作3rd「ORDINARY JUST WON’T DO」のレビューでしつこく語ったように、やっぱりこの2人じゃなきゃダメなんだよね。

B!誌のインタビューを読むと、本作は(一部で勝手に)問題作扱いされている3rdを「なかったこと」にした原点回帰を売りにするような書かれ方だ。確かに、北欧産ポップバンドの証明たるキラキラKeyの大幅な復権に加えて、ピーターとペア・スヴェンソン(Vo)が幾重にもわたって連ねる分厚いコーラスも「哀」の要素が強くなっており、3rdよりも初期2枚の方向性に近いことは間違いない。例えば、泣きたくなるほど綺麗に透き通ったメロディを持つオープニングの“Never Find Her Alone”や、じわじわじわと盛り上がる締めの叙情バラード“Forever With You”(ティム・ピアースの感動的なGソロは前作の“Heaven Or Hell”に匹敵する!)などは初期限定のファンが溜飲を下げるであろう極上のキラーになっている。

ただし、本作は1st「THE BOOK OF HOW TO MAKE IT」で言うところの“Feeling Strangely Fine”的なおっとりした感覚をしまいこみ、ハードロッキンな質感を保持した音像になっているため、初期ファンのために現在の自分たちのこだわりまで捨ててしまうかのごとき後退感はまったくない。相変わらずこちらの好奇心を刺激する面白い構成の曲が揃っていて、G主体の非常に冒険的なロック作だった3rdを偏愛する僕でも十分に納得できる方向性だ。

そもそも、2nd以降のこのバンドは安易に北欧美旋律派の典型だなんてとても呼べないほどの超個性的な音を出していたのに、「TNTの『INTUITION』が好きな人はマスト!」的な、他のバンドの理想形まで背負わせるような宣伝をされたことが大きな足かせになっているような気がしてならない。GRAND ILLUSIONをあくまでもGRAND ILLUSIONとして虚心に聴けば、このバンドだけが持っている特別な魅力がいくつも見えてくるはずなのに。

話を戻して。名作3rd、解散後のCODE、そしてOVERLANDの1stで素晴らしい仕事をしていた若き逸材ギタリスト、オーラ・アフ・トランペの不参加は心証的にけっこうなマイナスだったのだけど、ティム・ピアースをはじめとした名うてのセッションマンを多数起用することでその穴はほぼ埋まっている。こんなに奇天烈なメロハー曲はアンダースじゃなけりゃ作れないと僕が確信する、超スリリングな“157th Breakdown”におけるマイク・スラマーの演奏は圧巻。全面的にゲスト参加したグレッグ・ビソネット(Ds)の躍動感ある音作りも最高に気持ち良いし、アンダースのこうした総合的なプロデュース能力の高さは流石の一言だ。

あのデーモン小暮閣下(聖飢魔Ⅱ)がピーターとほぼ半々の割合でマイクを分け合った日本盤ボーナスのカッコいいヘヴィ曲“Search For Light”の存在も特筆すべき。ピーターよりも柔らかい響きを持った閣下のハイトーンもアンダースの音楽と実に相性が良く、「魂の中の光を探せ。戦わなければ、見失うのみ…」という押し殺したような語りにもゾクッと来た。これぞ文字通りのボーナス曲。彼とのお仕事をきっかけにピーターとアンダースがヨリを戻したことを考えれば(ブックレットの謝辞もいの一番がKAKKA宛てになってる)、僕も閣下に感謝感謝のお辞儀をしなければね…なんちゃって、実は恥ずかしながら聖飢魔Ⅱをきちんと聴き込んだことはないんだけど。この御恩(?)に報いるためにもいつか必ず聴いてみます。

全体的なメロディの質という観点から厳しめに判断すれば、中盤が気持ーち弱くなる本作は2nd「VIEW FROM THE TOP」あるいは3rd「ORDINARY~」といった傑作と比較して8割5分の充実度という印象で、この作品をして麗しきGRAND ILLUSIONの完全復活を謳うのはまだ早いというのが、非常に熱心なファンであると自負する僕のとても率直な感想。しかし、主戦場である日本のファンにおもねるようなメロメロ路線の一辺倒でお茶を濁すことなく、アルバムの随所でアンダースらしい「攻め」の演奏やアレンジが聴ける内容には強い共感を覚える。ピーター&アンダースの黄金コンビが唯一無二のパートナーシップをこれでもかと見せ付けてくれた、その喜びに第一の意義を見い出すためのリハビリ盤としては十分すぎる出来ばえだ。本当の勝負は次回作。とりあえず今度は6年も待たせないでね!


(おまけ)

GRAND ILLUSION / Devil’s Advocate

不当な過小評価もはなはだしい前作3rd「ORDINARY JUST WON’T DO」はこの戦慄の名曲で幕を開ける。どーすか、どこまでも高く高く突き抜けるVoに一歩たりとも遅れを取らないこのGのHENTAI的なキレっぷりは。そして聴いてくださいよ、Gソロ前後の天才的なアレンジ術を。そこから終盤にかけてのアホみたいな盛り上がりを。僕はこんなにもエクストリームなメロディアスハードを聞かせてくれるバンドを寡聞にして知らない。この曲に代表される大傑作を意地でも「なかったこと」にはさせないように、せめて僕だけでもその輝きを粘り強く、そして果てしなく語り継いでいく所存なのです。

テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

【2010/09/12 21:43】 | HR/HM 新譜レビュー | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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