DAVID COOK (2009) / DAVID COOK
davidcook.jpg 1. Declaration
 2. Heroes
 3. Light On
 4. Come Back To Me
 5. Life On The Moon 6. Bar-Ba-Sol
 7. Mr. Sensitive 8. Lie
 9. I Did It For You
 10. Avalanche
 11. Permanent
 12. A Daily Anthem
 13. The Time Of My Life 14. Breathe Tonight

例の「アメリカン・アイドル」シーズン7優勝者、デヴィッド・クックのセルフ・タイトルによるデビュー作。

番組の単純な視聴者数と最終投票で集めた圧倒的得票から考えて「アメリカが選んだ声」と形容しても決して過言ではない彼のデビュー作における音楽性は、その出自からして当然の比較対象になるDAUGHTRYから遠からず・遠からず(笑)なアメリカンロックの超・王道的な作風。B!誌でのインタビューを読むに、彼はスターになる以前から同系統の音楽を志向していたのだそうで、地に足の着いた楽曲の数々に安心して耳を預けられる。純・メタル耳の人にも訴求するであろう程度のヘヴィさが備わっているのも喜ばしい。

肝心の声はと言えば…芯がぶっとく、時に野郎くさい暑苦しささえ感じさせる歌声はどうしたってホンモノ。時折聞かれるカスレ成分もセクシーで魅力的だし、ひとつひとつのことばに魂を込めるような表現力も抜群。これでまだ僕よりもたった1コ上の青年だってんだからイヤになっちゃう。よくよく分かっていたつもりながら、やはりかの国で「アイドル」になるためには圧倒的な実力が伴っていなければならないのだという現実を改めて思い知った気分だ。

開放的な音と自信みなぎる力強いメッセージとが完璧なまでにリンクした“Declaration”を聴いて思わずガッツポーズをとる人は少なくないはず。しかし、彼の本領は本作でもっともコマーシャルなこの曲以外で発揮されているのではないだろうか。DAUGHTRYの素晴らしさは洗練された商業性の高さに拠ると僕は考えているが、本作はそのDAUGHTRYの大ヒット作と比べるといくらか落ち着いた楽曲を集めた印象を受けるのは確かだ。しかし、それは決してDAUGHTRYに比べて音楽的に劣っているということを意味しない。

“Bar-Ba-Sol”のようなどこか玄人好みの楽曲を入れてみたり、かのクリス・コーネル(ex. SOUNDGARDEN, AUDIOSLAVE)が作曲した男の哀愁溢れる“Light On”(これは染みます)を取り上げてみたりと、全米5000万人の支持を揺るぎない自信に変えて、周囲の思惑とは関係なく自分が心から演りたい音楽を純粋に歌い尽くしたような清々しさが全編を貫いている。アルバム終盤、悲しいピアノの調べが心揺さぶるバラード“Permanent”から、ライヴでの“Oh,Oh~”の大合唱が目に浮かぶ“A Daily Anthem”の流れはただただ感動的でことばを失うくらい。日本盤ボーナスの“Breathe Tonight”も“Declaration”路線のロックソングの佳曲で○。

日本で言うところの「アイドル」のイメージでもってハナから敬遠するのは実に勿体無いこと。長きに渡ってじっくりとお付き合いできそうなコク深きオトナの佳曲が満載された素晴らしいデビュー作だ。DAUGHTRYのファンはもちろん、THE CALLINGの1stが好きだった人にもお奨め。華やかな音像への接近を過度に意識することなく、このまま気持ち渋めのアメリカンロック路線を極めて欲しいと個人的には思います。

【2009/03/18 17:21】 | HR/HM 新譜レビュー | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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