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METALLICA (2008) / DEATH MAGNETIC
metallica.jpg 1. That Was Just Your Life
 2. The End Of The Line
 3. Broken, Beat & Scarred
 4. The Day That Never Comes
 5. All Nightmare Long
 6. Cyanide
 7. The Unforgiven III
 8. The Judas Kiss
 9. Suicide & Redemption
 10. My Apocalypse


メタル界が産み出した迷えるロック・モンスター、METALLICA。全世界待望の新作。

僕は前記事で「彼らの音楽のファンではあっても、METALLICAというバンドのファンではない」と記した。というのも、僕がメタルを聴き始めた2000年末から2001年にかけて、彼らはほぼ死にかけているバンドだったから。「MASTER OF PUPPETS」を始めとする名作群を後追いで聴いて、その途方もないカッコよさには慄然としたものの、リアルタイムでそれらに触れた先輩メタラー諸氏のように等身大の思い入れを持てというのも無理な話で。

その印象が急激に悪化したのは前作の「ST.ANGER」の体たらくだ。終わりのない迷路にポンと放り込まれたような言いようのない不安、そして、バンドのセルフセラピーとマスターベーションの全過程をくまなく強制的に見せ付けられるような不快感ときたら。「頼むから早く終わってくれよ」と願いながら音楽を聴くのは辛かったなあ。歌メロはまあまあだったけど。

そんな苦汁を嘗めたにもかかわらずつい買ってしまった本作。各所でのレビューをチラ見するに、どうやら少々控えめな声で「METALLICA is back!」と叫んでいる方が多いっぽかったので。うん、確かに本作は悪くない。いや、結構いい。

本作の一番の美点。それは、おそらく楽曲の全体像を最初にある程度想定してから作曲したであろう起承転結の見えやすさ。それでもいまだ冗長であるとは言え、前作のように場当たり的で無神経な継ぎ接ぎ感覚は随分と払拭された。“The Day That Never Comes”やインストの“Suicide & Redemption”は往年の姿に近い曲展開を示してくれるし、ラストのストレートな必殺メタルチューン“My Apocalypse”に「これぞ!」と膝を打った人も多いだろう。

僕が改めて感心するのは、ジェイムズ・ヘットフィールドの歌唱に宿る「ことば」の力。もはやメタルの範疇に留まらず、「ヴォイス・オブ・ロック」と呼んでも差し支えないほどの圧倒的な存在感を示す彼だが、意味がなさそでありそな「句」を大切にした作詞の手法と、そのことば一語一語に宿る潜在的な生命力を最大限に引き出せる能力とがその要因だと思う。“The End Of The Line”や“The Judas Kiss”などが好例。後者の一節、“I’ve become your new God now.”にはビクン。「ブラック・アルバム」以降の音楽性の変遷が彼のシンガーとしての成長と決して無縁ではないと考えれば複雑な気持ちになるファンも多かろうが、もともとがヴォーカル党の僕は「この声に触れたいがためにMETALLICAを聴くのだ」と言い切りたくなるくらい(僕は「メタル・マスター」の次に「黒」が好きだ)。比較的地味な“The Unforgiven Ⅲ”も彼のおかげでじわりと胸に迫る。

今回はカーク・ハメットのウマヘタウマGもしっかり活躍。随分と古めかしいソロやハーモニーを聴かせてくれるがこれはなかなか面白い。決して昔の音像に戻ったわけではないのに何故か妙に懐かしい気分になるのは彼のおかげかも。新プロデューサーのリック・ルービンが過去にどのようなお仕事をしたのかを恥ずかしながら詳しく知らないが、「HM:HR=7:3」くらいの比率で成り立つ現在のMETALLICAの音楽的特徴をわきまえ、生々しくも適度に均整の取れた良好な音作りをしてくれたのではないだろうか。まあそんな彼でもメンバーに「いちいち曲長すぎ!」とは言えなかったみたいだけど(笑)。

音楽の大枠は間違いなくメタルでありながら、胸を焦がすかつてのスラッシュの要素が完全復活というわけでもなし(当たり前か)、一途にLove!80’sな方々にも受け入れられる作品かどうかは分からない。が、「LOAD」から「ST.ANGER」までの試行錯誤を全否定することもなく、それらをきちんと血肉にした上で古き良きヴァイブもそれなりに取り戻した本作は、METALLICAという巨大化しすぎた怪物バンドが現時点で示すべき音楽的な落とし所としてはかなりいい線を行っている手堅い一作だと僕には思える。戦慄を覚えるほどの「あの」スリルが不足しているのは痛いが、偉大なる「音楽家」としてのMETALLICAが戻ってきたことを僕は素直に歓迎したい。ただ、この「7~8割」っぽい感じを忌避する人の気持ちも理解できるなあ。もはや超・先鋭的なバンドではないよね、良くも悪くも。

テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

【2008/09/19 14:01】 | HR/HM 新譜レビュー | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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コメント
こんにちは。

メタリカ、売れてますねー。
私のバイト先でも洋楽ランキング1位です。

>>リアルタイムでそれらに触れた先輩メタラー諸氏のように等身大の思い入れを持てというのも無理な話

これ、すごくよくわかります。笑
私はスラッシュ四天王の魅力がイマイチよくわからないんですよ。

逆に80年代のメタルシーンをリアルタイムで駆け抜けた方々には、近年のメタルは魅力的に映らないのかもしれませんが…。

まぁ、時代ってやつですかねぇ…。笑
【2008/09/21 20:29】 URL | Metalaholic #vdXS97RM[ 編集] | page top↑
こんにちはー。

上手に過去をコラージュしつつ、実はどのアルバムにも似ていない巧妙な出来栄えで、まあ売れるでしょうね、これは。さすがMETALLICA。それはともかく、Metalaholicさんも書かれていましたがSHM-CDの誘惑がヤバくて困ってます(笑)。ギリギリでどうにか踏みとどまっていますが。

>スラッシュ四天王の魅力がイマイチよくわからない

僕はどのバンドもそれぞれそれなりに好きですが、「自分(たち)のバンドだ」と思ったことは決してありませんね。そうした等身大の感覚は、僕らより早くに生まれた先輩方の特権とでも言うべきものでしょう。

ともあれ、音楽の好みに貴賎なし。これからもお互いに自分の感性を信じて楽しんでいけたらいいですね。IRON MAIDENはイマイチだけど、DRAGONFORCEは大好きだ、という若きリスナーを責めることなど誰にも出来ないのです。僕個人は前者のほうが圧倒的に好きですけどね(笑)。

それと「100の質問」、かなり楽しく読ませてもらいました。僕も時間があったら挑戦してみたいと思います。
【2008/09/22 13:55】 URL | むーじゅ #-[ 編集] | page top↑
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