2008年のベスト (前編・新譜10選)
本記事では2008年に聴いた新譜39枚の中からベスト盤10枚を選びたいと思います。うーん、去年も結構頑張って買ってしまったなあ。もちろん厳選に厳選を重ねて購入するようにしているので後悔は殆どないのですが、出来れば今年は合計30枚程度(月2.5枚くらい)に抑えて、安い旧譜のお宝探しにますます精を出したいところです。

評価基準は2007年のベスト選出に準じています。音楽作品に点数を付けたり、指標を設けて評価することに僕個人はさほどの意味を見出してはいないのですが、ま、1年に1回くらいはいいかなと。アルバム名/バンド名は拙レビューにリンクしてあります。それでは早速どうぞ。

eclipse2.jpg ①ARE YOU READY TO ROCK / ECLIPSE
 <アルバム構成>☆☆☆☆
 <メロディ>☆☆☆☆★
 <衝撃度>☆☆☆☆☆
 <HR/HM的カタルシス>☆☆☆☆☆
 <あえての1曲>“To Mend A Broken Heart”


nickelback.jpg ②DARK HORSE / NICKELBACK
 <アルバム構成>☆☆☆☆★
 <メロディ>☆☆☆☆
 <衝撃度>☆☆☆☆☆
 <HR/HM的カタルシス>☆☆☆☆★
 <あえての1曲>“S.E.X.”


rasmus.jpg ③BLACK ROSES / THE RASMUS
 <アルバム構成>☆☆☆★
 <メロディ>☆☆☆☆☆
 <衝撃度>☆☆☆★
 <HR/HM的カタルシス>☆☆☆
 <あえての1曲>“Lost And Lonely”


shinedown.jpg ④THE SOUND OF MADNESS / SHINEDOWN
 <アルバム構成>☆☆☆☆
 <メロディ>☆☆☆☆
 <衝撃度>☆☆☆☆☆
 <HR/HM的カタルシス>☆☆☆☆★
 <あえての1曲>“If You Only Knew”


haremhope.jpg ⑤HOPE / HAREM SCAREM
 <アルバム構成>☆☆☆★
 <メロディ>☆☆☆☆★
 <衝撃度>☆☆☆☆
 <HR/HM的カタルシス>☆☆☆★
 <あえての1曲>“Shooting Star”


ladcatcher.jpg ⑥DREAMCATCHER / LAST AUTUMN’S DREAM
 <アルバム構成>☆☆☆☆
 <メロディ>☆☆☆☆★
 <衝撃度>☆☆☆★
 <HR/HM的カタルシス>☆☆☆★
 <あえての1曲>“When My Love Has Left Your Heart”


KHYMERA.jpg ⑦THE GREATEST WONDER / KHYMERA
 <アルバム構成>☆☆☆★
 <メロディ>☆☆☆☆★
 <衝撃度>☆☆☆★
 <HR/HM的カタルシス>☆☆☆
 <あえての1曲>“No Sacrifice”


paul gilbert ⑧UNITED STATES / PAUL GILBERT & FREDDIE NELSON
 <アルバム構成>☆☆☆☆
 <メロディ>☆☆☆☆
 <衝撃度>☆☆☆☆
 <HR/HM的カタルシス>☆☆☆☆
 <あえての1曲>“I’m Not Addicted”


POISONBLACK.jpg ⑨A DEAD HEAVY DAY / POISONBLACK
 <アルバム構成>☆☆☆★
 <メロディ>☆☆☆☆
 <衝撃度>☆☆☆☆
 <HR/HM的カタルシス>☆☆☆☆★
 <あえての1曲>“The Days Between”


JOURNEY.jpg ⑩REVELATION / JOURNEY
 <アルバム構成>☆☆☆
 <メロディ>☆☆☆☆★
 <衝撃度>☆☆☆
 <HR/HM的カタルシス>☆☆☆
 <あえての1曲>“Turn Down The World Tonight”


惜しくも選から洩れた作品(アルファベット順)

IRON WILL / GRAND MAGUS
A SENSE OF PURPOSE / IN FLAMES
CROSSROADS MOMENT / JIMI JAMISON

THE BLUE / NOVEMBRE (本国発売は2007年)
MERCY FALLS / SEVENTH WONDER など。

アルバム10選以外からの「あえての1曲」(アルファベット順)

①Move Your Body / BLESSED BY A BROKEN HEART
②Should’ve Known Better / CINDER ROAD
③21st Century / FROM THE INSIDE
④Rainy Days / GOODBYE THRILL
⑤Behind The Music / JIMI JAMISON
⑥For Just A Little While / MICHAEL BORMAN
⑦Heartache Calling / OVERLAND
⑧Fire And Ice / SHADOWMAN
⑨Her Only Lie / WORK OF ART
⑩Priest Of The Unholy / YNGWIE MALMSTEEN



「今年は随分とメロディアスハード方面に嗜好が偏ったなあ」と考えざるを得ないような作品群・楽曲群を選出しました。純然たるメタル作品を探すほうが困難ですが、自分の気持ちに正直に選んだ結果なので仕方がありません。上半期よりも下半期に、しかもその後半(10~12月)に発表された作品が充実していたのも特徴的でした。全体としてアルバム構成で「一本取られた!」と唸らせるような作品は少なかったものの、そのかわりに衝撃的な作品が多かったという意味では2007年以上の豊作と言えるかもしれませんね。

さて、選出作品に関してちょっとした補足を。相変わらずジワリと染みる哀メロたっぷりなRASMUSを聴いた時点ではこれが1位かなとも思っていたのですが、すぐ後に登場したECLIPSEの圧倒的な勢いと熱さ迸る復活作、そしてこちらも大変身したNICKELBACKの意欲作はそれをも凌駕する魅力を見せ付けてくれました。

1位のECLIPSEに関してはまったく迷いなき選出です。「北欧」とか「メロハー」といった1st/2ndまでの枕詞をあえて「従」の位置に押しのけ(と、言いつつそうした要素もきちんと保っているのがミソ)、ピュアなハードロック・バンドたる自己証明をこんなに熱く突き抜けた音でもって成し遂げてくれたその心意気に文句なく一票です。今から次回作での展開が楽しみで仕方ありません。唯一の不安があるとすれば、この暑苦しい3rdからこのバンドを知ったリスナーがまろやかでポップ&クールな1stと2ndを好きになってくれるかどうかだけですね。

NICKELBACKが2位、さらにはSHINEDOWNが4位だなんて、年が始まる前にはまさか考えられなかった驚きの結果です(SHINEDOWNに至ってはバンド名すら知りませんでした)。今月のBURRN!誌の興味深い特集、「MELODIUS HARD ROCK : RE-INVENTED」では、NICKELBACKもSHINEDOWNもメロディアス・ハードロックに区分されていましたが、ここ日本でカッコつきの「メロハー」と定義されるJOURNEYやSURVIVORらの子バンド・孫バンドたちと平行して、こうしたモダンなバンドも楽しめる自分の雑多な感性に感謝したくなる1年だったような気がします。「メロディアス」の概念を上下左右・縦横ナナメにどんどん枝分かれさせていくほうが僕のような節操のないリスナーには有益ということで、ココロと耳がそういう方向へと進化したのだと都合よく考えましょうか。いや、でもホントに素晴らしい作品なんですよ、この2枚。NICKELBACKのコレはマット・ラングの名前と腕を効果的に利用し尽くした最高のポップ作品ですし、「核になる1曲」の多さではSHINEDOWNが39枚の中で最も優れていたかもしれません。純血主義のメタラーさん・メロハー属性の持ち主の方も聴かず嫌いは禁物です。

HAREM SCAREMとJOURNEYの選出にはいくらかヒイキが入っていますので悪しからず。僕の音楽嗜好の根っこを固めてくれた大切なバンドHAREM SCAREMには改めて「ありがとう&お疲れ様」と言っておきます。JOURNEYの滑り込みでの10位入りはライヴのチケット取っちゃってテンションが上がっているからです(笑)。バンドの新たな顔であるアーネル・ピネダのパフォーマンスも当然気になりますが、何しろ僕はニール・ショーンの歌うギターの妙技披露が楽しみで仕方がありません。待ってろよ、東京国際フォーラム・ホールA!

大健闘だったのがKHYMERAです。「寄せ集め」的な負のイメージが付きまといがちなレーベル主導のプロジェクト・バンドでも、頑張ればここまで世界観に統一感のあるアルバムを生み出せるという好例として高く評価すべきでしょう。ドリーミーな雰囲気に心温まる「人間っぽさ」をたっぷりと注入してくれたデニス・ワード(PINK CREAM 69)の歌の上手さも嬉しい誤算でした。そういえば2008年はトム&ジェイムズのマーティン兄弟という優れたライターの存在を知られたことも大きな収穫だと言えそうです。LAST AUTUMN’S DREAMはそうした寄せ集めバンドから真のバンドになれるかどうかの分岐点に居るのかもしれませんが、作品自体は誠に素晴らしい出来でした。

この中では少々毛色の違うポール・ギルバート&フレディ・ネルソン、そして最もヘヴィなPOISONBLACKも全HR/HMファンに一聴をお奨めしたい個性溢れる逸品です。ヴォーカルの魅力が音楽の価値をグッと高めている点が共通項ですね。特にフレディ・ネルソンは(四十路を越えているみたいですが)ブライテスト・ホープとして真っ先に名前を挙げたくなるほどいい仕事をしてくれました。

最後に一応書いておきますが、僕は音楽を聴くたびにいつも上記指標のような分析的で面倒なことを考えているわけではありません。メタル者たるもの、拳を握りながら、あるいは首を動かしながら、何も考えずにただ音楽に身を委ねる喜びを忘れてはなりませぬ。ただ、素敵な音楽を聴いた時の「!」という喜び・驚きの瞬間とその理由とをどうにかして自分のことばで掬い取ろうとすると、どうしても頭でっかちなマニアックさが前面に出てしまって。ま、いいんですけどね、こまごまうるさい知識重視型の似非メタラーだと思われても。これからも「読むメタル」が大好きな人間の端くれとして、新旧レビューや買い物の備忘録にのんびり取り組んでいこうと考えています。もちろん、誰よりも何よりも、まずは自分のために、です。

ところで10選はメロハーばかりだけど、どうやって鋼鉄成分を補ったのかって?それは次回の「2008年に聴いた旧譜ベスト」編にて。よろしければご覧ください。

テーマ:HR/HM - ジャンル:音楽

【2009/01/22 15:34】 | 年度別ベスト | トラックバック(1) | コメント(6) | page top↑
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コメント
こんにちは初めましてー。
均整のとれたトップ10ですね!
色んな方のベストを愉しみましたが、
皆さんこだわりとか感じられて面白いです。

エクリプスは鉄板ですよね!
2008年はこのアルバムとの出会いは衝撃でした。
むーじゅさんもアツイレヴューされてましたよね。
2008年はメロハーが結構豊作だったような気がしますねえ。
【2009/01/22 17:19】 URL | Amatin #m6pSOb.I[ 編集] | page top↑
こんにちは、初めまして。
Googleで検索して偶然このブログを見つけて覗いたら面白いほどに趣味が合うなぁと思いついついコメントしてしまいした。
購買量が半端じゃないですね・・・w
確かにECLIPSEは凄く良かったです。レビューを参考に1st、2nd持ってないので手に入れれたら聴いてみたいと思います。
NICKELBACKも良かったです。All the Right Reasonsがあまりピンと来る曲がなかったので今回は運試しで買ったんですが、大当たりでした。これが売れるのになんで他のハードロックはアメリカで売れないんだ?と改めて疑問に思ってしまう一枚でした。
SHINEDOWNは同じく存在を初めて知ったのですが良かったです。NICKELBACKに似てるなぁと思ったり。
LAST AUTUMN’S DREAM も期待を裏切らず良かったです。
個人的にTHE RASMUSは前回のが大のお気に入りだったんで期待が大き過ぎたのか少し空振りでした。でもこのレビューを読みながら聴き直してみると新しい発見があったり。
HAREM SCAREMはまぁ最後だし・・・次に形を変えて復活する事があるならばMood Swingsのエネルギーをもう一度と願うばかりです。
今年は確かに最後の方に素晴らしいメロハーが大量に押し寄せてきましたね。
僕もお薦めを少し。
ベストやレビューに入ってなかった中でBrother Firetribeはお薦めなので聴いてなかったら是非聴いてみて下さい。
HAREM SCAREM好きということなら凄くお薦めという訳ではないですがHoneymoon Suiteなんかもパンチはないですがカナダのメロハーの懐かしい感じに浸れると思いますよ。
2008年ではないですがFrom The Insideの2004年発売の1stは前半が極上曲でお薦めです。後半はダレますが。
などとエラそうに語ってしまいましたが機会があれば是非購買に役立てて下さいませ。
もうチェック済なのがあるかもしれませんが。
これからもレビューを楽しみに頻繁に覗かせてもらいます。
長々と失礼しました。
【2009/01/22 22:48】 URL | THUNDER #-[ 編集] | page top↑
Amatinさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

思わずつられて「初めまして」と返してしまいそうになりましたが、きっと以前「拍手」とともにコメントを寄せてくださった方ですよね?実は僕もそれに対してお礼コメントを記したのですが、それを読まれているか分からないのでここで改めて御礼申し上げます。その節はどうもありがとうございました。とても励みになった両コメントは今でもちゃんと保存しているんですよ。

失礼ながら存じ上げていなかったAmatinさんのブログをザッと拝見しましたが。。。僕と同じくECLIPSEが年間ベストに輝いているではありませんか!何という奇特な、じゃなかった、素敵な感性の持ち主なんでしょう!ECLIPSEは最高のハードロックですよね!ですよね!って、またメラメラと熱くなってしまいそうです(笑)。非常にうっとうしい拙レビューにも目を通していただいたようで恐れ入ります。

Amatinさんはメロディアス系に軸足を置きつつ、僕よりもさらにググッと守備範囲の広い雑食のリスナーさん(特にブルータル方面に強い!)のようで実に頼もしい限りです。基本、週に二回程度しかネットをやらない僕はあまり熱心にブログ巡回をしない実にアナログなメタラーなので(メタル情報の8割は未だにBURRN!誌から得ています)、好みの似通ったブロガーさんをこのような形で知ることが出来て嬉しいです。さっそくお気に入り登録させてもらいました。これからもよろしくお願いします!
【2009/01/23 18:23】 URL | むーじゅ #-[ 編集] | page top↑
THUNDERさん、初めまして。力の入ったコメントありがとうございます。文面を見ているだけで僕と極めて近い嗜好の持ち主の方だということがビシビシと伝わってきます。うれしさもひとしおです。

ECLIPSEの1stおよび2ndは3rdの熱きバンド・イメージでもって接すると肩透かしを食うかもしれませんが、THUNDERさんのような根っからのメロディ派の方であれば何か得るものがある作品かと思われます。僕は2枚とも大好きです。

NICKELBACKとSHINEDOWNの音楽は思い切って言ってみれば現代における産業ロックなわけで、そいつが適度にメロディアスとくれば僕たちの感性にピタリと来てもちっともおかしくはないですよね。彼らの存在を呼び水にした骨太ハードロックの隆盛がそろそろアメリカでも…と希望的観測を抱いているのは僕だけでしょうか。ちなみに僕にとっての「産業ロック」とは元々の語義と異なり、肯定度120%オーバーの褒めことばです。売れて悪いことはありません。

RASMUSは前作と比べると音とメッセージとが「平明になりすぎた」感があるのも確かで、僕も実は「HIDE FROM THE SUN」のほうがより好みだったりします。それでも3位なわけだからものすごく次元の高い争いなんですけれどもね。

僕は実際にお目当ての音楽を聴く前に、じっくりと関連文章を読んでその音に対する妄想をモコモコに膨らませてからようやくCDを買うに至るちょっと危険な音楽的性癖の持ち主なので(笑)、THUNDERさんの推薦文を読んでBROTHER FIRETRIBE(1st良かったですよね!)もHONEYMOON SUITEも、当然FROM THE INSIDEの前作も非常~に聴きたくなってきましたよ。機会を見つけて聴いてみたいと思います。

自分の思考の整理のためだけにちまちまと記している拙ブログですが、ふらっと立ち寄って読まれる方のお役に立てばこれ以上幸せなことはありません。これからも気ままに書いていきますので、よろしければどうぞ引き続きお付き合いくださいませ。
【2009/01/23 18:37】 URL | むーじゅ #-[ 編集] | page top↑
こんにちは。
爽やか系が多い中POISONBLACKが一人毒を吐くランキングですね。トップ10入りしたアルバムの中で僕が持ってるアルバムが6枚もあって、やはりむーじゅさんとは好みが合うなぁと実感してます。ECLIPSEはまだ買えてませんが…。メタリックな作品が多そうな旧譜編も楽しみにしてますね。
【2009/01/25 16:30】 URL | よしよ #-[ 編集] | page top↑
よしよさん、こんにちはー。

はい、まさに文字通り毒を吐いているPOISONBLACKですね(笑)。他の作品とキャラが異なるだけに聴く回数も増えた、まさに「個性の勝利」といった感じの作品でした。

僕の10選が明らかなハードロック方向への傾倒を示していたのに対して、よしよさんはもう少し「メタル」な選出になるのではないかと予想していますがどうでしょうか。まあ、勘繰りはここまで、よしよさんのランキングも首を長~~くしてお待ちしています。

しかし、よしよさんの海外経験の豊かさは(仕事柄とはいえ)凄いですね。色々と大変なお仕事だったのでしょうけど、何も知らない僕からすれば羨ましいを通り越して少し嫉妬したくなるほどです(笑)。すでに普通の人の一生分以上の経験をなさったのでは?年度別ベストと共に、こちらも楽しみにしています。北欧・東欧・サウジ…いいなあ。
【2009/01/26 19:04】 URL | むーじゅ #-[ 編集] | page top↑
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